上石優子先生に学ぶ 医療接遇 第5回 〜対応力 後編〜

シェアボタン

先日、五十肩で重い頸椎ヘルニア症状の方の治療をさせていただいたのですが、体位保持すら困難な患者さまでした。

症状の辛さはもちろんのこと、それ以上に心がお辛そうで話をずっと聞きながらの治療をいたしました。

私たちの治療は患者さまの心の痛みを取り除いてあげるカウンセリングも必要です。

そのためには話しやすい雰囲気や信頼を感じてもらう人間力が大切ですね。

そこで医療接遇が必要になってくるわけです。

加えて確実な治療技術も身につけていかなくてはなりません。

私など人の倍以上の努力をしなくては、到底人のお役に立てないのだと感じる毎日であります。

めげずに日々精進していきたいと思います。

さて、今回は前回に引き続いての対応力 後編です。

前回は対応力の意義と日々の患者さまとの関わり合いの中でどのような対応をしたら患者さまにとって最善なのかを皆さんに問いましたね。

そして、10項目の課題を皆さんにお伝えしておきました。

考えて頂きましたか?

では、日々繰り返される患者さまとの対話において、どのような接遇をしたらベストなのかを今回はお伝えいたしましょう。

  • 患者さまが院に入ってくる・・・笑顔と温かい声のトーンでお迎えする。ポイントは目線を合わせ明るく接する
  • 受付で話し掛けられる・・・患者さまの話を真摯に傾聴し、問診票や同意書などの記入方法を丁寧に説明する
  • 待合室を案内する・・・診療までの間お待ちいただく旨説明し、待合室場所を指先をそろえて示す
  • トイレの場所を聞かれる・・・電気スイッチ場所なども説明し、患者さまのスリッパをそろえておく
  • 問診を行う・・・記入された後に患者さまの症状を伺い状況把握に努める。医療用語は使用せず患者さまが理解しやすい言葉を選ぶ。また辛い状況を労わり治療の説明を行う
  • 治療室を案内する・・・患者さまの手荷物が重いようなら持ってさしあげる、治療室内の簡単な説明を行う
  • 手荷物の置き場所を説明する・・・治療室内の荷物置き場、治療着に着替える旨を説明し用意が整ったらお伝えいただけるよう案内する
  • 治療体位をお願いする・・・患者さまの症状把握をしたら、治療台の上に患者さまにとって楽な姿勢をとってもらう。横臥位の場合は左右どちら向きになるかを説明する。治療上患者さまが苦痛を感じる姿勢をやむを得ずとっていただく際には、クッションやまくらなどを利用し、状態を緩和させ確認しながら施術を行う
  • 会計をする・・・診察券を返却し会計を行う。患者さまからいくら受領し、いくらお返しするかを明確に発話し、お札の返却は向きをそろえて両手で行う。
  • お見送りをする・・・「お大事に」「お気をつけて」など温かい言葉掛けと笑顔でお見送りをする

いかがでしたでしょうか?

私は当たり前に行っています、という方も多いと思います。

肝心なのは心を込めて行うという事です。

言葉や所作がいくら丁寧でも心が伴っていない対応は慇懃無礼なものです。

日々意識して患者さまへの対応を親切丁寧、誠実に行う事で、問題が生じた場合にも慌てることなく冷静沈着に対応が出来るものです。

また、もし患者さまからクレームがあった時も上記のような対応を日々重ねることで事態を穏和に解決する事も可能になります。

患者さまの立場にたった対応力が1つでも多く身につくよう実行していきましょう。

 

上石 優子

ヒロ鍼灸整骨院
元日本航空フライトアテンダントという経歴を持ち、退職後6年かけて柔整、鍼灸、あんまマッサージ指圧師の国家資格を取得した異色の存在。
在職中は訓練教官を経て客室マネージャーとして乗務員の教育、マネジメントに従事した。主にファーストクラスを担当し、30年近くの乗務経験の中で政府専用特別便などの乗務経験多数。洗練された中にも人柄があらわれるあたたかみとユーモアあふれるサービスは誰にも真似できないと後輩から親しみと驚きを持って慕われていた。その心からのサービスマインドは歩くカスタマーサティスファクション(CS=顧客満足)と評された伝説のフライトアテンダント。

シェアボタン