上石優子先生に学ぶ 医療接遇 第4回 〜対応力 前編〜

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昨年は台風が多い年でしたね。

甚大な被害にあい、今でも辛い日々を送られている方々がたくさんいらっしゃいます。

心よりお見舞い申し上げたいと思います。

先日名古屋の医療関係グループの皆様を対象とした医療接遇講座を行ってきました。

その時に経営者の方が東北地方を襲った地震の際に被災地を訪ね、被害にあわれた方々のマッサージ治療を行った経験談をされていました。

その思いの深さと行動力に共鳴された方々がその医療グループを共に支えており、介護やリハビリに意を注いでおられます。

人の輪はそういった温かい心や困っている方々の為に行動する有り方で広がっていくものだと思いました。

講座後の食事会でその話は静かに語られたのですが、私が医療接遇の重要性をお伝えする前にすでに医療接遇の根幹を捉えていらっしゃる方々でした。

私の方が大切な事柄を学ばせていただき大変感動いたしました。

思いを行動に移し対応することは簡単な事ではありません。

その志の高さに頭が下がり、身の引き締まる思いがいたしました。

さて、今回は対応力ついてお伝えしたいと思います。

対応の意味は特定の問題や状況に対して、敏速に解決したりする能力や仕組みなどの表現です。

医療現場などにおいてはこの対応力の高さが重要です。

危機管理対応力、クレーム対応力など瞬間・瞬間の出来事にスムーズに立ち回れるか否かという事でよく対応力の有無について表現されますが今回は患者さまへの対応といった観点からお伝えしたいと思います。対応力の高さの基準は以下3点と言われています。

  1. 洞察力‥‥相手の顔色や声色で相手の状況を察知
  2. 判断能力‥‥自分がどのようにすれば事をスムーズに運ぶことができるかを判断
  3. 発言行動力‥‥適切な言葉を選び的確に表現

この3点の能力が素早く、的確であればあるほど「対応力スキルが高い」と言われています。医療接遇においてはこれに加えて

  • 安心・信頼してもらえる表現力。

が求められます。

では対応力を高めるためにはどうしたらよいのでしょうか?

それは、常により良い対応をイメージして練習を重ねることです。

スタッフ同士で日常に起こる状況を想定し役割分担し練習をするのです。

意識して習慣化する事が大切なので是非練習してください。

想定される事をいくつかあげてみましょう。

・患者さまが入口から入ってくる
・受付で話し掛けられる
・待合室をご案内する
・待合室で待って頂く
・トイレに行かれる
・問診を行う
・治療室に御案内する
・手荷物の置き場所を説明する
・治療体位をお願いする
・会計をする
・お見送りする

などなど…。

いろいろな場面が考えられますね。

その状況を自分が患者さまサイドから考えどのように対応してもらったなら、安心・信頼を患者さまに感じてもらえるかを皆で話し合い、より良い対応を打ち出し練習し習慣化させるのです。

話し合った結果の「最良の対応」のシュミレーションを行うわけですね。

ポイントは「もし私が相手の立場だったなら、もし私が患者さまだったら。」の視点で物事を捉え練習をすることですよ。

さあ、皆さんは上記の場面に対し、どのような対応を思い浮かべましたか?

この模範対応例は次回にてお伝えいたしますね。

 

上石 優子

ヒロ鍼灸整骨院
元日本航空フライトアテンダントという経歴を持ち、退職後6年かけて柔整、鍼灸、あんまマッサージ指圧師の国家資格を取得した異色の存在。
在職中は訓練教官を経て客室マネージャーとして乗務員の教育、マネジメントに従事した。主にファーストクラスを担当し、30年近くの乗務経験の中で政府専用特別便などの乗務経験多数。洗練された中にも人柄があらわれるあたたかみとユーモアあふれるサービスは誰にも真似できないと後輩から親しみと驚きを持って慕われていた。その心からのサービスマインドは歩くカスタマーサティスファクション(CS=顧客満足)と評された伝説のフライトアテンダント。

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